精米 玄米の外側の部分(果皮・種皮・糊粉層など)を削ります。
この部分には日本酒の醸造に不適な脂質やタンパク、過剰なミネラルなどがふくまれているためです。削る割合によって味わいが異なり、よしかわ杜氏の郷では下記のように使い分けています。
枯らし 精米した酒米は熱を帯びており、内部の水分の分布にむらがあります。そのため精米後には水分分布を平均にし、また後の作業に適した水分量にするため、米の削り方や種類、用途に合わせて一定期間放置します。これが「枯らし」です。
洗米酒米の表面に残った糖分や余分なカリウムやタンパクを水洗いによって除去します。同時に、米の10〜20%の重量の水が酒米に吸収されますが、この時吸収される水分量が蒸米の出来を決めるので、米の種類や品質、精米歩合など様々な要素を考慮して水の温度や洗米時間を決め、ストップウォッチで洗米時間を計測しながら慎重に行います。
浸漬〜水切り麹菌の繁殖に最適な状態の蒸米ができるよう、米粒の中心まで水を吸収させます。浸漬時間や水温も洗米同様、厳密に決められます。浸漬した米の表面には余分な水分が着いているので、水切りを行いますが、これに要する時間も洗米や浸漬時間、蒸し時間を考慮して決定します。
蒸米「甑(こしき)」という装置で蒸気を使って米を蒸します。酒米が麹の繁殖しやすい硬さと水分量になるよう細心の注意を払います。米の種類や用途により、蒸し時間は異なります。
冷却 ベルトコンベアに蒸した米を送り、ファンで熱を冷まします。
その後は麻布をひいた筵の上で適切な温度と湿度になるまで放置します。→製麹へ続く |