よしかわで茄子といえば「十全なす」。小ぶりながらはちきれそうに充実した巾着型の「十全なす」が、どの家庭の食卓にも並びます。新潟は古くからなすの名産地。現在でも日本一の栽培面積を誇り、県民は日本一なすを食しているとも言われるほど。なすは新潟の食文化の主役の一つです。よしかわでも、夏の主役格の野菜が、十全なすなのです。越後には東京などでは目にすることがない在来種のなすが多種あり、その数は数十種に及ぶといわれていますが、多くは農家で自家消費され、県外に出回ることはほとんどありません。「十全なす」はその代表格。小型で漬物作りに適した巾着型をした「十全なす」は、多雨や高低温に弱いなど栽培が非常に難しく、また収量も通常のなすの3分の１ほどなので生産農家も僅かな希少品種です。しかし厚めの皮のぷつんと弾けるような歯ごたえと密度の高い果肉のしこしこした食感が人気を集め、地元では最高のなすとされ、その漬物は、ご飯のおかずやお酒のおつまみにと珍重されています。
十全なすの浅漬け（即席漬け）｜茄子の蒸しもの｜十全なすの炒め煮｜麻婆茄子｜茄子のごまみそ炒め煮

十全なすの浅漬け（即席漬け）
材料：十全なす１本　　塩　小さじ１程度　　水　50cc

1.茄子のヘタを切り落とし、縦半分に切ったら、食べやすい大きさに切る。
２.密封できるビニール袋に薄切りにした茄子を加え、塩と水を加え軽くもんでから空気を抜いて漬ける。１時間程度置くと食べられますが、半日程度寝かせた方が美味しくなります。（時間は漬かり具合を見て調整してください）
３.軽く茄子の水気をしぼって、お好みで醤油をひとかけしても。
※十全なすの浅漬けはよしかわの夏の代表メニューです。たくさん食する場合は大きな瓶などで丸ごと漬け込むのですが、手軽につくる方法をご紹介します。柔らかな皮と引き締まった果肉が生み出す歯ごたえは、他にない美味しさ。この塩味としこしこしゃきっとした食感は、ご飯にも、お酒にもとても良く合います。
本場の味をお楽しみになりたい方は、ファーマーズマーケット「四季菜の郷」でも販売しております。添加物不使用の「浅漬け」「粕漬け」などの加工品もご用意してありますので、そちらをぜひご利用ください。

茄子の蒸しもの
材料：十全なす　麺つゆ　各適量　お好みで鰹節や、大葉、茗荷など

1.茄子は皮をむき大きさによって縦２つ〜４つに切り、水にさらしておく。
2.耐熱皿に並べて水を大さじ１程度加えてラップを軽くかけて電子レンジに３〜４分程度かける。（時間は様子を見ながら調整してください。竹串でさしてみて、すっと串が通ればOK）
3.茄子に火が通って柔らかくなったら、熱いうちに麺つゆに浸す。
4.茄子が冷めて、味が染みたらお皿にもって薬味などをかけてどうぞ。
※あっさり、とろっとしていて、いくらでも食べられちゃいます。

十全なすの炒め煮
材料：十全なす　適量　　唐辛子1〜2本　　油　大さじ１程度　

　　　麺つゆ　適量　　　お好みで鰹節や、大葉、茗荷など

1.茄子は大きさによって縦２つ〜４つに切り、味が染みるように皮目に切れ目を入れておく。唐辛子は、種を出しておく。
2.鍋に少量の油と唐辛子を入れ弱火で炒め、唐辛子の辛みを出す。
3.茄子の水気を拭き取り、２に加え炒める。（十全茄子は実がしっかりしているので、火が通ってもあまり量が減りません。大きめの鍋（またはフライパン）で炒めてください。）
4.茄子に十分油がまわったら、ひたひたになる程度に麺つゆを加え、弱火でコトコト煮る。途中アクが出るようなら、丁寧にとりのぞいてください。
５.竹串をさして、串がすっと通れば、火を止めて冷まし、味を染みさせる。

麻婆茄子
材料：十全なす　５本位　　生姜・ニンニク　各１かけ　

　　　豚細切れ肉　100g位（お好みで増やしてくださいひき肉でもOK）

　　　豆板醤　大さじ１　甜麺醤　大さじ１／2　ごま油　大さじ2

　　　揚げ油　適量

1.茄子を食べやすい大きさのクシ切りにして中温の油で素揚げする。（しっかり油をきっておく）
2.みじん切りにした、生姜とニンニクをごま油をいれたフライパンに入れ炒め、香りが出たら細切りにした豚肉加える。
3.豚肉に火が通ったら、豆板醤と甜麺醤を加え油と良く混ざるように炒める。
4.豆板醤が油と十分なじんだら１のなすを加え混ぜ合わせる。
※十全なすは、実がしっかりしているのであまり油を吸わず、また煮くずれしにくいので、いつもの麻婆茄子とは違うしっかりした食感を楽しめます。浅漬けで美味しい茄子がもったいないようですが、たくさん手に入ったときなどにお試しください。よしかわ杜氏の郷の「夏にごり」と併せて召し上がっていただくと、夏バテも吹き飛びます。彩りにししとうやピーマンなどを加えても。

茄子のごまみそ炒め煮　NEW!
材料：なす　3本位　（お好みで大葉、茗荷など）

　　　豚細切れ肉　100g位（お好みで増やしてくださいひき肉でもOK）

　　　だし汁　1/2カップ＋ 練りごま　小さじ１＋ 味噌　小さじ１　

　　　純米料理酒　大さじ１　炒め油　適量（味はお好みで調整してください）

1.茄子を食べやすい大きさの乱切りにし適当な大きさに切った豚肉と共に炒める。
2.茄子がしんなりしたら、純米料理酒を入れアルコール分をとばす。
3.だし汁に練りごまと味噌を溶いて２に加える。汁気がなくなるまで煮込む。