よしかわ杜氏の郷通信

 よしかわ杜氏の郷のトップページよしかわ杜氏の郷通信トップ  11≫2008年2月22日

 ロハスな農村・よしかわの自然は、毎日違った表情を見せてくれます。
 私たちはそんな移り変わる自然の姿を目にしては、喜んだり悲しんだり…自然と喜怒哀楽を共にする暮らしをしています。
 そんなよしかわの姿をほんの少しですが紹介していきたいと思います。
 お気に召しましたら「よしかわ」に一度遊びにきてください。

伝統の技、「吊るし搾り」。

よしかわ杜氏の郷のお酒は「寒仕込み」。仕込みは豪雪に見舞われる冬にしか行いません。大手の酒蔵は一年中仕込みを行いますが、昔ながらの伝統的な酒造りは「寒仕込み」。温度が低い冬はお酒の造りを邪魔する雑菌の繁殖が少ないため、美味しい日本酒ができるのです。さらに低気温のもとでは発酵に時間がかかるため、じっくりとお米の味を引き出すことができます。昔から雪が降る新潟や秋田のお酒が美味しいと言われるのは、「寒さ」が大きな役割を果たしているからなのです。

よしかわ杜氏の郷は今、造りの最盛期。麹作りや仕込み、搾りが毎日同時進行で行われています。手の感覚が無くなるほど冷たい水で米を洗い、熱い蒸気で米を蒸し、40度近くにもなる蒸し暑い麹室で麹を育て…と厳しい毎日が続いています。そんな中、2月21日に「天恵楽 純米大吟醸」の搾りを行いました。

現在、もろみを搾る工程は殆どの蔵では「圧搾機」という機械で行っています。もろみを固体(酒粕になります)と液体(お酒)に分けるために、もろみに機械で圧力をかけて液体(お酒)を搾りだすわけです。よしかわ杜氏の郷でも、もちろん機械搾りも行っていますが、「大吟醸酒」など一部のお酒は、昔ながらの「吊るし搾り」(「袋吊り」とも呼ばれます)という方法で搾っています。

吊るし搾りとは、布袋の中にもろみを入れてタンクの中に吊るし、重力によってもろみから水分が滴り落ちるのを待つ、という気の長い、原始的な方法です。

しかし、もろみに余分な圧力を掛けないので、雑味の成分がもろみからお酒に入らず、デリケートな味のお酒が出来ることになります。また最後まで搾りきらないので歩留まりが悪くなってしまいますが、味には換えられません。とても贅沢な搾り方なのです。

圧力の掛け方次第で味が変わってしまうのも、日本酒の奥深いところ。目指す味に向かって、杜氏たちは様々な場面で多様な技を駆使しているのです。

今年の純米大吟醸は、杜氏も「最高の出来」と自賛するほどのおいしさ。このあとしばらく熟成させてからの出荷となります。楽しみにお待ちください。
天恵楽純米大吟醸

 

発酵を完了した「もろみ」を布袋に移していきます。
発酵を完了した「もろみ」を布袋に移していきます。
袋の口をしっかり縛ります。
袋の口をしっかり縛ります。
もろみの入った袋をタンクの中に吊るしていきます。
もろみの入った袋をタンクの中に吊るしていきます。
袋吊り
「吊るし」が完了。袋から徐々にお酒が浸みだし、タンクの中に溜まっていきます。

 

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