よしかわの冬野菜
(写真左 よしかわの白菜。先がしっかりすぼまり、中は葉が密度高く詰まって重い。写真中央 よしかわのネギ。緑の部分にはロウ状の白い粉がつくのが健康な証拠。緑と白がくっきり別れ、白い部分はまっすぐ。中も詰まっています。 写真右 よしかわの大根。表面にはツヤがあり、切れば水気がたっぷり。細胞の密度が高いので舌触りはとても滑らかです。)
日本を代表する冬野菜といえば、<白菜・ネギ・大根>。そんな冬野菜が、今旬。よしかわ杜氏の郷のファーマーズ・マーケット・「四季彩の郷」に一杯並んでいます。
全国で栽培されているので「特産物」とは言いにくいかもしれませんが、吉川の人々は地元の<白菜・ネギ・大根>の美味しさが自慢です。もちろん、大根もネギも白菜も、三浦や茨城や群馬のように広い圃場で大々的に育てているわけではありませんから、収量も地元で消費される分を満たす程度です。そしてほとんどが地元米農家の庭先野菜。それが美味しさのポイントなのです。自分達で食べて美味しい野菜を作る。自分達が食べて安心な野菜を作る。そのために、皆が作り方にはこだわって野菜を育てているからです。
美味しい鍋をつつきたい、美味しい漬物を食べたい。健康な体でいたい。こんな動機があるので、ごまかしのない旨い野菜ができるわけです。全国的に流通する野菜は工業的な育てられ方をしたものが多い中、このように丹精込めた野菜が地産地消の形で食べられるのは素晴らしいことです。
そんな野菜を取り扱っているのが「四季彩の郷」。今は旬の冬野菜が沢山入荷しています。どれも良い野菜ばかりです。なぜなら、農家はもし出来の良くない野菜があったら、「恥ずかしい」といって出荷しないから。農家自慢の野菜を集めたのが、「四季彩の郷」なのです。
もうひとつ忘れてはならない冬野菜は「オータムポエム」。栃木県等で生産され、首都圏のスーパー等でよく目にする「かき菜」と一見そっくりですが、食感も味もまったく違います。
一番の違いは、茎。繊維質が多いかき菜の茎の食感がやや硬くシャキシャキしているのに対して、オータムポエムの茎はアスパラそっくり。しっかりと密度が高く、とても柔らかくて甘く、旨みがあります。またかき菜は苦味が特徴ですが、オータムポエムは苦味はなく、やさしい甘みが際立っています。茎・葉・花芽と、それぞれ違う味わいがあるのも魅力の冬野菜です。
この野菜は、実は新品種。寒冷に強い中国野菜である「コウタイサイ」とアスパラに似た味の「サイシン」を掛け合わせたもので上越を中心に90年代から栽培が始まったものです。雪の多いよしかわでは、冬の間の葉物野菜が春菊くらいしかありませんでした。そこで寒さに強いこの品種が導入されたのです。それ以降、「オータムポエム」は、よしかわの冬に欠かせないものになりました。おひたしや、胡麻あえ・酢味噌あえなどのほか、アスパラと同じように、ベーコン巻きや肉などと炒めて、スパゲティに、など、用途はたくさんあるのも便利。よしかわではとにかく出番が多い野菜なのです。
オータムポエムは、一人で何役もこなせる、越後の冬の名役者といったところでしょうか。
(写真右 可愛らしい黄色い花。菜花と同様、花も蕾も美味しいのです。)
暮れやお正月のお料理用に、ぜひご用命ください。もちろん、野菜のお買い物のあとは、よしかわの野菜に良く合う地酒を揃えた「よしかわ杜氏の郷」へどうぞ。お酒の注文の際に野菜などのご用命も承ります。 |